天冥の標Ⅰ 気になることまとめ
かねてよりおすすめされていた『天冥の標』シリーズを読み始めました。
SFをあまり読まないのでしり込みしていたのですが、趣味の合う友人が是非にと言っていたので1巻だけ買ってしばらく置いてありました。
天冥の標は全10作完結済みのシリーズですが、1作目『メニーメニーシープ』を読んでみて、私はまだすごく壮大な物語世界のほんの一端を覗いただけだと感じました。
おそらく今後シリーズを読み進めるにしたがって、様々な謎が明らかになっていくものと思われるので、現時点での疑問や気になった伏線っぽいところをまとめておきます。
・咀嚼者(フェロシアン)、休息者(カルミアン)とは何か
今作に出てきた人外の者たち。咀嚼者(フェロシアン)は血液に冥王斑のウイルスを持っていて、人間を敵視している。石工(メイスン)と呼ばれていた者たちは最終盤で自分たちが休息者(カルミアン)だったことを思い出した。
彼らはどういう者たちで、人間とどんな関りがあり、どうして今回の行動に至ったのでしょうか。
・ダダーとは何なのか
「ダダーめ!」という慣用句?が序盤から頻出。オーマイゴッドみたいな感じの言葉かなと思ったら、なんだかきな臭い。
ダダーを名乗るノルルスカインという胡散臭い人物。この人はなんかクトゥルフのニャルラトテップに似た雰囲気を感じました。
シェパード号の操作人格のこともダダーと呼んでいました。これはAIみたいなやつかなと思って読んでいました。SiriとかAlexaのめっちゃ進化したバージョンみたいなイメージ。
・「ここ」はどこだったのか
中盤で海の一統の艦長キャスランが提示した疑問。ハーブCだと思っていた「ここ」は、ハーブCではないかもしれない。提示されたっきり作中では何もわからなかったのですが、今後明らかになってほしい。
ノルルスカインがシェパード号に乗らないのは難しいと言っていたので、実はこの星自体がシェパード号とか?
・海の向こうの工事?は何だったのか
アクリラたちがたどりつた陸地では重工兵が長大な濠を作り、地下空間でも不思議な作業が行われていました。昔から続くもので何のためかはわからないとのこと。
・カドムとイサリのつながり
ノルルスカイン曰く、人類の行く末を左右するような意義があるらしい。「業の償還」と言っていました。つまりカドムの祖先が何か悪行を働いていて、その報いが返ってくる?
・羊が体内に機械を持っていること
牧羊炎が出てきたときはオリジナルの病気かな?くらいに軽く流していたら、「生まれつき体の中に機械が埋まっている」発言でひっくり返った。まさか本当に電波とは。
この作品の羊は私が知っている羊ではなさそう……。
とりあえず主な疑問はこんなところ。ぜひ今後一掃されてほしいです。
他にもラゴスの過去とか、《鯨波》の二人組とか、《海の一統》の始まりとかのお話も読んでみたいな。
わからないことだらけなので、1作目を読み終わってもさっぱり「読み終わった」感がありません。面白かったといえばまあ面白かったけど、すっきりしない。むしろ「始まった」感があります。
文章は苦手じゃなかったし、きっとシリーズを読み終わってまたⅠに戻ってきたら首肯で首が振り切れそうになるくらいリンクが張り巡らされてるんだろうな!という予感があるので、楽しみに読み進めていこうと思います。
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